Day:2012.10.28
ZEPP NAGOYA
MAIN EVENT KCJスーパーフェザー級王座決定戦 3分×5R/EX1R
○ケミカル☆瞬太(GETOVER/同級2位)
×悠矢(大和ジム/同級5位)
判定3-0(49-48 49-47 50-47)
※ケミカル☆瞬太が初代王者
あいにくの雨となった10.28「GUY IS BACK」
ダウン、KOが続くアンダーカードが進むにつれ、徐々に会場に人が溢れ、
両陣営の応援団と、メインイベントに興味を持つ人々。
独特の雰囲気に包まれ、迎えたメインイベント。
オープニングPVが終わり、和太鼓のBGMに併せ、
リングアナが青コーナーの悠矢をコール。
のぼりに囲まれ、ステージから現れた悠矢。
続いて、赤コーナーからケミカル☆瞬太が、子供達を引き連れ入場。
両コーナーの眼差しは、若干の緊張は見られるもの、引き締まった表情。
下馬評では、パンチのある悠矢が有利。
そんな声が多く聞こえた、試合までの日々。
パンチ対蹴りの試合。
聞こえだけでは、試合展開は想像できる。
しかし、
「決してそうはならない」
「試合当日にわかるから」
そう話していたのが、
赤コーナー瞬太のセコンドにつく、GETOVER 中島会長だった。
両陣営の声援が聞こえる中で始まった第1ラウンド。
ローで仕掛ける悠矢に対し、
瞬太は距離を計るようにローをカットする。
決して自分からは仕掛けない瞬太は、前蹴りなどで、
慎重に距離を保ち続ける。
圧力に任せ、ローとパンチで徐々に悠矢が距離を詰めると、
瞬太がロープを背負う。
一気に詰める悠矢に対し、瞬太が出した左の肘打ち。
この肘打ちで、瞬太は悠矢の左瞼のカットに成功する。
セコンドからは、「切ったぞー!」の声が一斉に上がった。
インターバルを経て、続く2R。
止血に成功したと思われた悠矢だが、
瞬太が、顔面前蹴り、ストレートパンチなどで傷口に狙いを絞り、
悠矢の視界を奪って行く。
徐々に出血がひどくなる悠矢には、
インターバルのたびに、ドクターチェックが入る。
しかし、傷は深くないとの判断で試合続行。
瞬太は距離を見切ったかのように、単発ながら的確に攻撃を当てて行く。
出血で距離感の掴めない悠矢にセコンドから、
「博打打ってでも、中に入れ!」との声が飛ぶ。
その声に押されるよう、パンチ、肘を振るい距離を詰める悠矢。
ここで意外だったのが、瞬太が首相撲では無く肘で応戦したこと。
近距離での攻防に肘で応戦する瞬太。
両者一歩も引かない攻防だが、
悠矢の左瞼が鮮血でみるみる赤く染まっていく。
最終ラウンド。
顔面前蹴りやノーモーションからのストレートを悠矢の顔面に打ち込む瞬太。
それでも、悠矢は切れるこの無いスタミナで、一発に賭けた。
そして、ここで終了のゴング。
判定は、3-0でケミカル☆瞬太。
(追記)
若い二人の試合を考えた時に浮かんだ歌がアジカンの「リライト」でした。
PVの制作段階でも、最後まで使うか迷いましたが、結局使いませんでした。
それは、きっとわざわざ伝える事では無く、
リングの上でそんな試合を見せてくれるだろうと。
制作側は皆で考えたからです。
だれる時間がないフルラウンド。
大味なKOシーンよりも、攻防が続く見応えのある試合をありがとう!