AKIRA選手インタビュー


12.18セミファイナルに出場のAKIRA選手レビューです

AKIRA(32歳)
10戦6勝4KO3敗1分
180cm/右
1979年1月29日生
大阪府出身
誠至会所属
KCJスーパーライト級3位

朝日の昇る時間には、少し早い午前4時。
AKIRAの一日は始まる。
大阪にある魚市場の卸問屋で働く彼は、

「この時期はやっぱりふぐですね」と教えてくれた。
「ふぐの調理免許も持っているんですよ。」

「キックボクサーとしては、まだまだですけど(笑)」
「この仕事は、10年やっている仕事なので、魚を捌くのは自信があります。」
「これから鯛も美味いですよ」

AKIRAは、自らの仕事に誇りを持つように色々と話してくれた。

現在32歳のAKIRAだが、20歳の時には一度プロボクサーとしても、リングに上がっている。

「ボクシングのデビュー戦は、判定負けでした。」

それから10年の2009年。
30歳となったAKIRAは、キックボクサーとして遅咲きのデビュー戦を迎える。
しかし、結果は判定負け。(2009年10月NAGOYA KICK)

10年近い時間を経て、リングに戻ったAKIRAにとっては、
厳しい現実を突きつけられた訳だが。彼は、当時の心境を、

「やっぱり悔しかったですね。でも、ずっとリングと言う場所に戻りたいと思っていたかったから。」
「何て言うか…まあ、戻れて嬉しい気持ちもありました。負けては駄目ですが…(笑)」

デビュー戦が判定負けと言う結果で終わったAKIRAだが、
続く2戦目からは、連続KOを続けた。
今年2月には、後楽園ホールにてRISE・NAGOYA KICKの交流戦に出場。

RISE無敗の新鋭 左右田泰臣からダウンを奪うも、逆転KO負けとなった。
「気持ちが折れて負けちゃいました。折れた歯が唇に突き刺さっちゃって…」
試合後にAKIRAは、申し訳なさそうに話してくれた。

そして今年8月の松花戦。
7ヶ月振りにNAGOYA KICKのリングに上がったAKIRA。

得意のパンチを松花に打ち込むが、若い松花のコンビネーションとスピードに押されKO負けとなった。
試合後、「いや〜スピードが早かったです…すみません。」と言いに来た。

続く11月。
大阪での試合では、ラウンドを通じて優勢に進めるが倒せず判定勝ち。
試合後「すみません…倒せませんでした」と言いに来た。

AKIRAは、いつも「すみません」と言う。

連戦となる12月大会。
対戦相手の野上について聞くと、

「なんか面白そうな奴だし(笑)」
「倒しに行きたいですね」と話してくれた。

雑談の中で、試合の一週間後はクリスマスと言うことで。
「予定はあるの?」と聞くと。

「2年間付き合っている子がいるんですよ。」
「2戦目の前に付き合いだして、2戦目からずっと試合は観に来てくれています。」
「仕事も続いているし、年齢もあるので、自分もそろそろですかね?(笑)」

照れくさそうに話してくれたAKIRAは、続けてこう話してくれた。

「自分の年齢からして、先が長くないのは理解しています」
「10年戻りたいと思った場所なので、悔いのないよういだけはしておきたいです。」

市場の仕事は朝が早い。
仕事が終わる夕方前にはジムに直行して、出来るだけ早く就寝をするそうだ。

「リングに上がりたい」

言葉にする人間で、重みが違う風に聞こえるこの言葉。

最後にAKIRAは、
「多分、野上はクリスマスの予定もないだろうから(笑)」
「思いっきり打ち合おうと伝えておいて下さい!」と笑って話してくれた。

—次回は、対戦相手「昭和の処刑人」こと、野上祐太選手のインタビューです。
野上ワールド全開だったインタビューに乞うご期待!
(野上のクリスマスの過ごし方講座ほか)